明治32年12月12日…井上中将以下の将校予をしてクラウゼヴィッツの戦論を偕行社にて講ぜしむ。… (小倉日記)
偕行社とは、帝国陸軍が組織されて間もない1877年(明治10年)に、陸軍将校の集会所のようなものとして東京に設立されたもの。以後各地の師団司令部所在地に設立され、小倉の地にも存在していた。その場所は、師団司令部から近く、今のリバーウォークあたりに在ったようだ。
また、北方の練兵場近く、今の北九州大学のある場所の一角にも偕行社があったそうだが、鴎外の時代に存在したかどうかはわからない。
鴎外は、明治32年12月12日を皮切りに、定期的に小倉の偕行社で戦論の講義を行ったようだ。
小倉偕行社の建物は現存しないが、他の地域に残る偕行社の写真を見ると、白塗りで洋風の洒落た建物だったと想像できる。
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