2012年12月20日木曜日

軍都

 小倉に第十二師団を設置するにあたり、小倉の南にある北方の地において、40万坪以上の土地が買い上げられたという。その土地には、様々な施設が作られるわけであり、建設業、土木業、工業、鉱業、商業など様々な産業が大いに刺激された。

 寒村であった小倉が、軍都へと変貌を遂げていくわけである。鴎外が赴任する数年前から、大いに活況を呈し始めたばかりの町は、新旧入り混じった状況であったろうと思われる。また、周囲からいろいろな人間が流れ込んできたであろうから、治安が良いとはいえない状況も多かっただろうと想像してしまう。

 その後、第二次世界大戦が終わるまで、北九州地域は軍都としての色彩が濃かったのではないかと思う。

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